FOUNDATION · LESSON 01 · MODULE 1
お金の価値は、なぜ変わる?
1万円という数字は変わらなくても、その1万円で買える量は変わります。投資を学ぶ出発点は、金額ではなく『購買力』でお金を見ることです。
点線の専門用語を押すと、その場で意味を確認できます。
UNDERSTAND THE MECHANISM
なぜ、投資の前に物価を知るのか
投資の目的は口座残高の数字を増やすことではなく、将来使えるお金の力を守り、必要に応じて育てることです。100万円が100万円のままでも、家賃や食費、学費が上がれば選べる生活は小さくなります。
一方で、物価が上がるから全額を投資すればよいわけではありません。現金には値動きがなく、必要な時にすぐ使えるという役割があります。投資には購買力を守る可能性がある代わりに、使いたい時に値下がりしている危険があります。
物価・金利・購買力を一組で見る
ニュースで物価上昇率2%と聞いたら、預金金利や賃金の伸びと比べます。預金が0.5%増えても物価が2%上がれば、同じお金で買える量はおよそ1.5%減ります。逆に賃金が物価以上に伸びれば、生活全体の購買力は改善します。
数字は一年だけで判断しません。物価は品目によって違い、一時的な上昇もあります。CPIの総合指数、食料やエネルギーを除いた指数、自分の支出の変化を分けて見ると、ニュースを自分の生活へ結び付けられます。
1万円は残っても、1万円の価値は残るとは限らない
財布に入れた1万円は、来年も通帳上では1万円です。
しかし、500円だった昼食が550円になれば、同じ1万円で食べられる回数は20回から約18回へ減ります。
お金には、値段を表す『価値の尺度』、商品と交換する『交換手段』、将来へ残す『価値の保存』という役割があります。
ただし保存できるのは金額であって、将来のまで保証されるわけではありません。
インフレは、一つの値上げではなく社会全体の変化
とは、幅広いモノやサービスの価格が継続的に上がる状態です。
需要が増える、原材料やエネルギーが高くなる、人手不足で賃金が上がる、円安で輸入価格が上がるなど、複数の原因が重なります。
コンビニのおにぎりだけを見ても社会全体の物価は判断できません。
そこで家計が買う多くの品目をまとめて測る()を使います。
現金にも投資にも、それぞれ違うリスクがある
預金金利が年0.5%でも物価が年2%上がれば、は概算で年1.5%ずつ減ります。
だからといって、すぐ全額を株へ移すのも違います。
来月の生活費や来年の学費は、値下がりする可能性のある場所へ置けません。
近く使うお金は現金で守り、長く使わない余裕資金だけを投資の候補にする。
現金か投資かの二択ではなく、使う時期で役割を分けることが結論です。
100万円の10年後の購買力
物価が毎年2%上がると仮定すると、現在100万円で買えるものを10年後に買うには約122万円必要です。
反対に、10年後の100万円は現在の約82万円分のになります。
これは将来予測ではなく、物価上昇がで続いた場合の仕組みを確認する計算です。
『なら、すぐ株を買えばよい』ではありません。
投資にはがあります。
生活費、使う時期、下落への耐性を確認してから投資額を決めます。