HOW FINANCIAL TRADING WORKS

金融商品の取引が
成立する仕組み

金融商品は名前だけ覚えても使えません。誰と取引し、価格はどう決まり、お金と商品がどう動き、どこまで損をする可能性があるのか。この共通構造から理解します。

01

MARKET & EXECUTION

売買が成立するまで

市場の基本は、売りたい人と買いたい人の注文を集めることです。ある株を1,000円で売りたい人と、1,000円で買いたい人がいれば、条件が一致して取引が成立します。これが約定です。

買いたい人1,000円で100株

買い注文

条件が一致
約定
売りたい人1,000円で100株

売り注文

買いたい人が多く、1,000円で売る人がいなければ、買い手は1,001円、1,002円と条件を上げます。反対に売りたい人が多ければ、売り手が価格を下げます。株価は企業が毎秒決めるものではなく、市場参加者の注文が一致した価格です。

投資家

買う・売る条件を決め、注文を出す。

証券会社

投資家の窓口となり、注文を取引所へ送る。

取引所

多数の注文を集め、ルールに従って成立させる。

清算・決済機関

成立後のお金と商品の受け渡しを管理する。

注文と約定は違う

注文を出しても、反対側に条件の合う相手がいなければ成立しません。指値は価格を管理できますが未約定になる可能性があり、成行は成立を優先しますが価格がずれる可能性があります。

02

SPOT & STOCKS

現物取引と株式の保有

現物取引では、10万円分の株を買うなら原則10万円を支払います。価格が20%上がれば評価額は12万円、20%下がれば8万円です。通常、損失の上限は投資した金額までです。

自分の現金
10万円
買付株式を保有
10万円分
売却現金へ戻る
時価

株を買うと、そのお金は会社へ行く?

会社が新株を発行して資金を集める「発行市場」では、資金が会社へ入ります。一方、普段の取引所で行う「流通市場」では、すでに発行された株を投資家同士で売買します。あなたの買付代金は基本的に売った投資家へ渡り、直接会社へ入るわけではありません。

発行市場

会社 ↔ 投資家

新しい株式や債券を発行し、会社などが資金を調達する。

流通市場

投資家 ↔ 投資家

発行済みの商品を売買し、いつでも換金しやすくする。

03

FUNDS & ETF

投資信託とETFの違い

一般的な投資信託

多くの投資家から集めたお金を一つにまとめ、運用会社が株や債券へ投資します。投資家は株を直接保有するのではなく、そのファンドの持分を保有します。販売会社で金額を指定して購入し、保有資産の時価から計算される基準価額で取引します。

投資家購入・積立販売会社資金をまとめる投資信託運用株・債券など

一般的な投資信託の基準価額は通常1日1回計算されます。そのため注文時には最終的な購入・換金価格がまだ分からない場合があります。取引画面では、購入金額、積立額、口座区分、分配金の扱い、目論見書の確認などを選びます。

ETF

ETFは取引所に上場している投資信託です。中には複数の株などが入っていますが、売買方法は上場株式に近く、市場が開いている間は価格が動き、成行・指値で取引できます。

比較一般的な投資信託ETF個別株
中身複数資産複数資産など一つの会社
売買場所販売会社取引所取引所
価格原則1日1回の基準価額市場で変動市場で変動
注文金額・口数指定など成行・指値成行・指値
確認点中身・費用・分配方針中身・費用・売買価格差企業・業績・価格
04

BORROWING & DERIVATIVES

信用取引・FX・CFD・先物の仕組み

信用取引

資金や株を借りる

証券会社から資金を借りて株を買う、または株を借りて先に売ります。金利・貸株料・期限・追証があります。

FX

2通貨の価格差

通貨ペアの為替レート変化を証拠金で取引します。多くの個人向け取引では差額を清算します。

CFD

対象価格の差額

株価指数や金などを直接保有せず、開始と終了の価格差を清算する契約です。

先物

将来の売買契約

将来の決められた時点に、あらかじめ決めた条件で売買する契約です。限月と取引単位があります。

先物は、何のために生まれた?

将来の価格変動を避けたい人同士が、今のうちに条件を固定するためです。小麦農家は収穫時の値下がりを避けたい。食品会社は仕入れ価格の値上がりを避けたい。将来売る人と買う人が価格を決めることで、それぞれの不確実性を減らせます。

小麦農家

将来の販売価格を固定したい

将来の価格を
今決める
食品会社

将来の仕入価格を固定したい

金融先物では、満期まで待たずに反対売買して差額を清算することも一般的です。商品の全額ではなく証拠金を預けるため、取引金額が証拠金を大きく上回ることがあります。

FROM ORDER TO OWNERSHIP

注文から保有までの流れ

画面で「買う」を押すだけでは、まだ取引の全体は見えません。

01

注文

証券会社が注文を受け、取引所へ送ります。銘柄・売買・数量・価格・期限が注文条件です。

02

約定

反対注文と条件が一致すると売買成立。表示された現在値で必ず成立するとは限りません。

03

清算

誰がいくら支払い、何を受け取るかを整理します。取引相手の不履行を抑える仕組みもあります。

04

決済・保有

代金と証券を受け渡し、口座の保有残高へ反映します。デリバティブでは差額決済の場合があります。

1,000円で100株の買い指値を出した例

売り注文が1,000円で60株、1,001円で100株なら、指値1,000円ではまず60株だけ約定し、残り40株は待機する場合があります。全部成立したと思い込まず、注文状況と約定数量を確認します。成行へ変更すれば成立を優先できますが、残りが1,001円以上で約定する可能性があります。

ここでの原則:「買うボタン」は意思表示であり、価格と数量が確定するのは約定後です。

一次資料・内容確認 2026年8月14日JPX|株式投資の基礎 ↗投資信託協会|ETFの仕組み ↗JPX|先物取引の仕組み ↗
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